血中脂質悪化させるトランス型脂肪酸

トランス型脂肪酸は血中脂質の数値を悪化させる

アメリカでは複数の研究が、トランス型の脂肪酸が原因で死亡している人の数は、年間3万人、心臓病で早死する人の7〜8%という一致した推定値を出しています。

 

トランス型脂肪酸は、植物油に水素を添加してマーガリンショートニングを作るときに生まれるものなので、マーガリンが出現する1911年以前の摂取量はほとんどゼロでした。

 

自然界にほとんど存在しないこの脂肪酸は、悪玉のLDLコレステロール値を高め、善玉のHDLコレステロール値を下げます。

 

そして、血液中のコレステロールの数値を非常に悪くしてしまいます。

 

それだけでなく、心筋梗塞と脳卒中の引き金となるリスク・ファクターのリポプロティン・スモールAの血中値を高めます。

 

これだけ悪い働きを併せ持っている脂肪酸は、ほかには存在しません。

 

トランス型の脂肪酸の害は、1960年代から多くの研究者によって警告されてきましたが、消費量は減らずに増えていきました。

 

マーガリンの消費量は、アメリカでは健康を求めている人たちの消費が止まったために1960年代以降横ばいになりましたが、ショートニングの消費量が増え続けたからです。

 

ショートニングは、クッキーやスナック菓子、大量生産のケーキ類に使われてきましたが、家庭で料理に割く時間を短縮させてくれる新しいタイプの加工食品や調理済み食品など便利でな食品の出現で、1980年代以降、消費量が一段と増加しました。

 

そして、現在、トランス型脂肪酸の消費量は、アメリカの調査では、一人当たり一日10数gという多量になっています。

 

環境汚染物質や、食品添加物とはケタ違いの量を毎日摂っていることになるのですが、2006年12月5日ニューヨーク市議会は、2008年7月までに、外食店で出される食品に含まれるトランス脂肪酸の量を、顧客一人当たり0.5gまで制限するという規制を可決しました。

 

現状では、ファーストフード一回分の食事には10g以上のトランス脂肪酸が含まれていますので、その規制は実質的な使用禁止措置ということができます。

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