「寝酒」と「寝だめ」

「寝酒」はかえって眠りを浅くする

眠りやすくするには、ベッドに入る前2〜3時間は、といいたいところですが、現実的にはせめて1〜2時間前には仕事のことを考えるのをやめ、神経を休めるようにしましょう。

 

ギリギリまで仕事で頭がいっぱいにしていると、神経が高ぶってなかなか寝付けなくなってしまいます。

 

また、残業の帰りにちょっと一杯のつもりがつい飲みすぎて、という経験は誰にもあるでしょう。
お酒は眠気を誘うものだという思い込みがありますが、実際は、体内にアルコール分があるとその分解のために内臓は活発に働くことになり、かえって睡眠の質は落ちてしまいます。

 

また、アルコールのとりすぎは脱水症状につながることがあるので要注意なのです。

 

また、夕食をたくさん食べ過ぎると寝る時間になっても胃が消化活動しているので、これも睡眠を妨げます。

 

夕食は寝る3時間以上前に食べるようにしたいですね。どうしてもお腹がすいて眠れないというときは、
温かな白湯を少量飲むか神経を落ち着かせる効果のあるカモミールティなどがオススメです。

 

できれば寝室はリビングや仕事部屋とは別にすると、寝室に入ったら寝るとおう条件反射が成立し、眠りに入りやすくなります。

 

ふとんや枕などが清潔に快適に整っているかどうかも、睡眠に大きく関係します。ふとんは時々乾燥機にかける、シーツは清潔にするなど、睡眠環境を快適に整えましょう。自分に合った高さ、硬さの枕、楽な着心地のパジャマを選ぶことも大事です。

 

女性に多い冷え性など、体が冷えて寝付けないという人もあるでしょう。体が冷えるとメラトニンの分泌が低下するので、眠りに誘導されにくいのです。

 

こういう人は寝る前に少し体温を上げる工夫をしてみましょう。
入浴して体を温めるとか、軽いストレッチやスクワットなどをすると体温が上がります。参考になるでしょうか。

寝だめは逆効果

寝だめをやめれば毎日が快調

 

ふだんは仕事、仕事で帰宅は遅いし、朝は早く、慢性的な睡眠不足。それを補おうと、休日は昼近くまで眠って、寝だめをしている、という人も少なくないでしょう。
実は、これはまったく逆効果なのです。昼近くに起きた時、妙なけだるさを感じたはずです。

 

人には何百万年もの進化の歴史の中で作り上げてきた概日リズム(サーカディアン・リズム)があります。体の働きはこのリズムによって調整されており、たとえば体温は午後の3時〜4時にもっとも高くなり、反対に午前3〜4時にはもっとも低くなります。

 

午後の3時〜4時は人がもっとも活発に活動する時間で、午前3〜4時は体が休息をとる時間帯になっているということです。

 

睡眠・覚醒もこの概日リズムに従っています。昼近くになるとかえってけだるく、疲労感さえ感じるのは、このリズムが崩れてしまうためです。

 

休日くらいはゆっくり寝ていたいとおいう気持ちもわかりますが、その場合はせいぜい普段より2時間ほど、寝坊する程度にしましょう。このくらいなら概日リズムの調整は可能だからです。一日中ベッドにいて寝だめをすれば、概日リズムはさらに大きくくずれ、週明けまで体調不良が残ってしまいかねません。

 

睡眠不足を補いたいなら、休日こそ早起きをし、昼間は活動的に過ごし、夜は早めに寝る。

 

こうして睡眠のゴールデンタイムにしっかり眠るほうがずっとすっきりし、疲れも取れます。

深い眠りは最高のアンチエイジング

「快い眠りこそ自然が人間に与えたやさしく、なつかしい看護師だ」
シェイクスピアはこんな言葉を残しています。

 

睡眠は体と心の疲れを癒し、再び活力を蘇らせてくれます。
心地よくぐっすり眠れることは健やかさと若々しさを保つために欠かせない大切な条件です。

 

あなたは、毎日、心地よく眠れていますか?

 

以下のリストでチェックっして自分の快眠度を把握してみましょう。
床についてから、なかなか眠れないことがある。
夜中に目が覚めることがある。
起きたいと思う時間より早く目覚め、それ以降、眠れないことがある。
睡眠時間が足りない。(5時間未満)
睡眠の質が悪いという感じがある。
日中の身体的活動や精神的活動が低下した。
日中、眠くなることがある。

 

1週間に3〜4回あったらチェックします。
チェックが6つ以上の人は現在の睡眠に問題がある可能性が大です。
4つ以上は必ずしもよい睡眠がとれているとは言えず、生活習慣や睡眠環境を見直す必要があります。
3つ以下の人はいまのところ問題はありませんが、今後も睡眠について時々チェックすることをオススメします。

 

ノンレム睡眠の低下と睡眠力

なぜ、年齢が進むと睡眠についての悩みが増えていくのでしょうか?

 

睡眠中はずっとぐっすり眠っているように感じていますが、
眠りにはリズムがあって、深い眠り(ノンレム睡眠)と浅い眠り(レム睡眠)
をおよそ90分間のサイクルで交互に繰り返しています。

 

ところが年齢が進むとレム睡眠が増えていき、ノンレム睡眠が減ってしまうのです。
つまり、深い眠り(ノンレム睡眠)が減ってくるとその結果、睡眠力が下がってしまうのです。

 

実験で動物を眠らせないでおくと、数日から数週間でみな死んでしまいます。
解剖すると体にはほとんど異常は見られないのですが、脳の神経細胞の多くが傷付き壊れています。
睡眠は想像以上に生命活動と深く結びついており、それだけに睡眠の悩みは深刻です。

 

十分な睡眠時間がとれない、または、眠ろうとしても眠れないという悩みは精神的にも相当の苦痛になります。

 

*レム睡眠(REM)=Rapid Eye Movement(急速眼球運動)から名付けられた。

 

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