体をキレイに元気にする

若返りホルモン

若返りホルモンは寝ている間に分泌される

 

これまでは睡眠は疲れを取るための時間と考えられていました。
しかし、近年、睡眠中には、成長ホルモンが分泌される、細胞の修復が行われる、免疫系機能が高められるなど、重要な機能があることが次々と分かってきました。

 

昔から「寝る子は育つ」といったものです。睡眠中に成長ホルモンが分泌されることを経験的に知っていたのです。ところが最近の子供は塾に通ったり、ゲームに夢中になったり、大人の夜更しに付き合ったりなどで早く寝ないことが増えているようです。

 

成長ホルモンは脳下垂体からぶbbぴされるソマトトロビンとも呼ばれるホルモンの一種で、子供の骨を伸ばす働きがあることが知られていました。

 

20年ほど前、成長ホルモンは大人にも「若返りのホルモン」として働くことがわかったのです。

 

1990年にアメリカのダニエル・ラドマン博士は成長ホルモンに関する論文を発表し、アンチエイジング医療に一石を投じました。

 

61歳から81歳までの正常な男性12名に注射で成長ホルモンを6ヶ月間投与したところ
血中コレステロールが減少し、動脈硬化のリスクが軽減された。
体脂肪が減少し、やせた。
筋肉量が増加し、運動能力がアップした。
といった結果が出ました。

 

成長ホルモンはアミノ酸の代謝をうながして骨や筋肉、肌を若々しく保つことに加えて、性欲も活発にする効果があり、まさに「若返りのホルモン」だと大きな話題となりました。
しかし、成長ホルモンを体外から補充すると副作用の可能性が心配されます。

 

成長ホルモンの働きを活用し、いつまでも若々しく元気であるためには、睡眠をしっかりとって成長ホルモンの分泌を促すことがもとも自然で、安全・安心な方法です。

ぐっすり眠ると

ぐっすり眠ると「副交感神経の働き」は高まる

 

成長ホルモンは、タンパク質の合成、糖質、ミネラルなどの代謝を促進し、体内のバランスを保つよう調整する役割を果たすこともわかってきました。また、細胞の再生も行っています。

 

野生動物がケガをすると、傷口をなめて、あとはじっと眠っていることがあります。唾液には殺菌力があります。そのうえに、眠ることによって免疫力を高め、回復を促しているのです。

 

また、「寝薬」という言葉もあります。
風邪の引きはじめぐらいなら、温かくしてぐっすり眠れば、翌朝にはすっきり治ってしまいます。これも、睡眠中に免疫力が発揮されたおかげです。

 

睡眠中は副交感神経が活発に働き、
ナチュラルキラー細胞などの免疫細胞の活動が盛んになるのです。

 

睡眠は休息をとるためだけでなく、
睡眠中に細胞を修復・再生し、新たな力を生み出す、限りなく前向きな時間なのです。

眠りのゴールデンタイム

眠りにはゴールデンタイムがある。

 

睡眠で大事なのは、時間の長さではありません。眠っている間中、成長ホルモンや細胞再生が行われるわけではなく、活動にはピークタイムがあるのです。ピークタイムは午後10時頃から午前2時頃までです。成長ホルモンはこの間にもっとも多く分泌されます。

 

この時間帯は睡眠のゴールデンタイムです。仕事が忙しくて、つい睡眠時間を削りがちだという人なら、この時間をしっかりおさえて眠るようにすれば、短時間でも元気を回復できるはずです。

 

最近、ビジネスパーソンの間で朝型生活に切り替える人が増えているそうです。終業時間の後、2時間残業するよりも、朝2時間早く出勤するほうがずっと仕事がはかどるというのです。

 

その理由の一つは、早朝出勤するには早起きをする。そのためには、早めに寝るようになる。
その結果、睡眠のゴールデンタイムにしっかり眠るようになったということなのではないでしょうか。

 

40歳前後になったら、そうそう無理はきかなくなってきます。睡眠も生活習慣の一環です。

 

意識を切り替えて、出来るだけ夜10時にはベッドに入るようにする。毎日が無理なら、二日か三日に一度はゴールデンタイムはちゃんと眠るようにする。これだけでもずいぶん違ってくるはずです。

 

「寝つきが悪い」人の共通点

人はなぜ眠くなるのか。

 

その答えが1958年に発見された脳内ホルモンモンのメラトニンです。

 

人は長時間活動しているうちに、次第に脳内にさまざまな睡眠物質がたまっていき、ある程度たまると自然に眠くなります。この時、活躍するのがメラトニンです。

 

メラトニンは体温を調整し、脈拍、血圧などを下げて自然な眠りに誘導していきます。快眠習慣を身につけたいという人は、眠ろうとする時間あたりにメラトニンの分泌が盛んになるようにもっていけばいいわけです。

 

メラトニンは脳の松果体で分泌されますが、この分泌には光が大きくかかわっています。
松果体は目の網膜が受けとる光の量を感知して、メラトニンの分泌量を決めているのです。しかも、朝、太陽光が目に入ってから14〜16時間後でないと分泌されないメカニズムになっています。

 

朝7時に太陽光を浴びたとすれば、メラトニンが大量に分泌され、眠くなるのは夜の9〜11時ごろになります。寝つきが悪い人は、朝、必ず太陽光を浴びる習慣をつけるようにしてください。

 

寝室を暗くするなど、光の量を調整することもメラトニンの分泌をうながします。覚醒状態を維持するためのホルモンがセロトニンです。

 

メラトニンはセロトニンが変換して生成されたものです。したがって、セロトニンが不足するとメラトニン不足になり、寝つきがわるくなったり、眠りが浅くなるなどの睡眠の悩みにつながっていきます。

 

セロトニンは生体のリズムや睡眠、体温調節などにかかわるほか、気分の調節にも関係しており、セロトニンが十分に脳内にあれば大脳が活発に働き、心身ともに元気にあふれ、活動的になります。

 

また、セロトニンは運動をすると多く分泌されます。いい眠りを引き寄せ、快眠を手に入れるためには、朝は太陽の光を浴び、昼間はできるだけ積極的に外を歩くというライフスタイルを身につけるとよいのです。

 

セロトニンはトリプトファンという必須アミノ酸からつくられます。トリプトファンは人体では生成されないので、乳製品、鶏卵、豆、バナナ、アボガドなどトリプトファンを多く含む食品をよく食べるようにすると良いでしょう。

 

また、最近の研究では、セロトニンの95%は腸内最近でつくられることも分かっています。

 

なお、メラトニンやトリプトファンは、サプリメントで補うこともできます。

 

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