心臓病死を増加のトランス型脂肪酸

心臓病死を増加させていったトランス型脂肪酸

トランス型が混ざってくれば脂肪酸の代謝のスピードが落ちることになりますが、それは、期間がタイトに定められている妊娠には深刻な影響を及ぼすはずです。

 

それが最初に危惧されたトランス型脂肪酸の害で、ノルウェイ・スカンディナビア大の研究者が未熟児とトランス型脂肪酸の相関を明らかにしています。

 

29人の未熟児を調べて研究者は、出産時体重とトランス型脂肪の濃度の間に、逆の相関があることを確かめました。
トランス型脂肪酸が多い赤ちゃんほど体重が少なかったのです。

 

これは、トランス型脂肪酸を含んでいる食品の場合、お母さんがそれを多く食べれば食べるほど、赤ちゃんの発育が遅れることを意味しています。

 

これまで、有害物質といえば、ほとんどが毒物のことで、その毒性を問題にすればよかったのですが、単純に毒性をはかることのできない、広範囲に及ぶ有害性を問題にしなくてはならない物質が現れたのです。しかも、その有毒性が証明され始めた1960年代にはすでに、アメリカでは摂取される総脂肪の5.5%をトランス型脂肪酸が占めていました。

 

それだけのパーセンテージでトランス型脂肪酸がシス型脂肪酸に混じっていったらどうなるのでしょうか?

 

体は仕方なく、針金のようなトランス型脂肪酸も細胞膜につかうようになるのではないでしょうか?それをすべてハネて、エネルギーに変えるとすれば、たいへんな時間と酵素が消費されるはずです。

 

そして、、脂肪酸代謝のスピードは大幅にダウンするに違いありません。
心臓のように通常、脂肪酸を燃料にしている臓器にとって、それは深刻な意味をもっていますが、アメリカではトランス型脂肪酸の消費の増加とぴったり歩調を合わせて、冠状動脈性心臓病による死亡者数が増加していきました。

 

そして、1996年に発表されたこのハーバード大の研究は、トランス型脂肪酸の摂取量の多い人の中には、細胞膜にトランス型脂肪酸が使われている人がいることを裏付けるものとなったのです。

 

柔らかな脂肪酸で構成されている細胞膜の中に、たとえわずかでも針金のような脂肪酸が混じってくれば、細胞膜の柔軟性は失われます。

 

そして、細胞膜の中に埋め込まれているレセプターは自由な動きができにくくなります。

 

ブドウ糖を細胞内に取り込むレセプターの動きが悪くなれば、ブドウ糖は血液中にだぶつくことになり、糖尿病の基盤がつくられていくことになるのです。

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