抗ストレスタンパク質

ヒート・ショック・プロテインの発見---続き

 

さらに、綿密に調べた結果、体温よりもちょうど2度くらい高いところで活発に合成される60ダルトン、70ダルトンくらいのタンパク質にもっとも顕著な抗ストレス作用があり、細胞を修復する能力もかなり高いことがはっきりしました。(ダルトンは、タンパク質などの質量を表す単位)

 

加わる温度によって、さまざまなHSPが生まれますが、これより高温でも低温でも、抗ストレス作用は低くなってしまうのです。

 

また、ヒート・ショック・プロテイン(HSP)はどんな種類の細胞異常にも対応することが出来る、極めて順応性の高いタンパク質です。発生時の刺激から生まれたダメージに対応するだけでなく、それ以前に存在していた細胞内の不良タンパク質を見つけ出して、修復してくれます。

 

さらに、あまりに細胞の損傷がひどくて修復出来ないと判断すると、その細胞を死に導いてくれます。こうした働きを「アポトーシス」といいます。変形してしまった細胞を残しておくと、ガンなどの病気のもとになるからです。

 

ヒート・ショック・プロテイン(HSP)を実生活に応用すると

このHSPを実生活に応用すると、こうなります。

 

たとえば、関節が痛い時、その患部を体温よりも2度くらい高いもので温めるとHSPが生成され、痛みを根本的に和らげてくれるのです。痛みを誘発していた関節内の異常を感知し、それを修復しようとする働きがあるのです。

 

この発見には、大きな意味がありました。HSPに細胞修復能力があることを前提に、さまざまな症例に対して「温める」という治療が試みられるようになったからです。

 

その結果は、劇的なものでした。あらゆる症例において、温めるという治療はポジティブな効果を生んだのです。

 

手術をするのも難しいといわれていた末期ガンの患者さんが、患部を温めることによって進行を食い止め、無事に手術をうけることが出来、体力を回復した例がいくつもあります。

 

予想もつかなかったほどの延命効果が出た例もありました。

 

アトピーに苦しんでいた人が、体を温めることによって症状が軽くなったという報告も相次いでいます。
高血圧糖尿病などの患者さんも、日頃から腹部を温めるようにするだけで、症状が改善される例が多いようです。

 

温めるだけで症状が緩和されるこうした事実を見るにつけ、改めて実感されるのは、「冷え」の恐ろしさです。ヒート・ショック・プロテイン(HSP)の発見は逆に、「冷え」がどんなに恐ろしいものかを、私たちに教えてくれているのです。


 

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